TSUKUBA part2

物語はクライマックスから始まる。

 

最後はもちろん

 

 

筑波山の頂上だ。

 

 

ででーんっ

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写真は全く知らないおじさんです。

 

もちろん

 

 

僕も写真を撮ってもらいました。

 

 

ででーんっ

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………。

 

頂上に到達したというのにこの表情。

がっつり岩にフォーカスを持ってかれるくらい達成感も覇気もない表情。

 

いったい、何が彼をそうさせたのか。

 

 

 

答えは

 

こいつだー!!

 

IMG_1505

そう、

Part1でひとしきり自慢したカブトムシさん。

 

つくば中心部でのおしゃれランチを終え、いよいよ筑波山へ向かった藤沼。

 

カブトムシさんにはスピーカーも搭載しているので、おしゃれ音楽に身を委ね、軽快に峠をせめる。

 

ヴォヴォヴォヴォヴォヴォー

(古めかしくも趣あるエンジン音が心地よい)

 

びろーんっびろーんっびろーんっ♪

(流れるCDはBECKのMutations)

 

グヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォーンッ

ははっはあ~ん♪

 

ごきげんノリノリでドライブ。

まさにごきげんワーゲン。

 

それから30分が経った頃だろうか

 

…グァフォンッ…アゥアンッヴォヴヴォッヴォーン

(さすがに、いきなり無理させ過ぎかな)

 

少しずつ、不機嫌ワーゲンになっている感じが。

 

しかし、その直後

頂上に一番近い駐車場が目の前に!

tukuba

※画像はイメージです

 

そう、何とか無事に登りきってくれたのです。

お疲れ、カブトムシさん。

 

「良かったわー途中で止まらないで。ワラ」

 

なんてギャグにもならんことを言いながら

駐車場入り口の駐車券の列に並んだ。

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こんな感じのやつ。

 

5台ほどの軽い列がはけ、いざ僕の番に。

 

グヴぉヴぉっガッフフゥ…

 

…スンッ…

 

あ、あ、あ、あ、

 

と、まっ…った……。

 

チケットを取る3メートル手前で。。。

 

止まった。

 

慌ててニュートラにしてキーを回す。

 

ギュギュギュルッ!!ギュギュギュルッ!!…スゥンッ。

「駐車券をお取りください」

ギュギュギュルッ!!ギュギュギュルッ!!…スゥンッ。

「駐車券をお取りください」

ギュギュギュルッ!!

「駐車券をお取りください」「駐車券をお取りください」

…スゥンッ。

 

「駐車券を…取れねーんだよ!!」

 

なんてこった。

 

後ろには長蛇の列。

 

後ろに並ぶ車からバッシバシに睨まれながらも動けない状況。

 

 

仕方なく後ろの車達にバックしてもらい、僅かな坂を利用してゲート前から避難は成功。

ただでさえ狭い入口と出口の間に停車し、何度もキーを回すも断念。

 

悠々と不機嫌ワーゲンの横を通過し、ゲートをくぐってゆく車達。
人々の視線が檻に閉じ込められた動物を見るような目に感じた。

 

「おばーちゃんあの黄色い車は何をしてるのー?」

「アンティークだからあれは動かないのよー」

「人が乗ってるよおばーちゃん」

「みるんじゃないっ」

 

無邪気な声が窓の隙間から私の耳に羞恥という名のナイフに化して突き刺さる。

絶望という言葉が相応しい車内の重苦しい雰囲気。

 

とりあえず、この状況を報告しなければと、車屋に電話をかけた。

 

「エンジンがかからなくなってしまいまして…はい」

「今どちらですか?」

「筑波山です」

「ああ…」

 

すると

電話をして1分もしなかっただろう

うそのような轟音が遠くから近づいて来るのだ。

 

ブブブブブブブオオオオオオオオオン!!!!!

ブブブブブブブオオオオオオオオオン!!!!!

 

 

ji-do

※画像はイメージですが、大差ありません。

 

50台はいるであろうバイクがあろうことか駐車場入り口にあつまりだしたのです。

つまり、電話中の藤沼の真横に。

 

ブブブブブブンブンブン!!!

「あの、もしもし?!ええ?なんて?」

ブブブブブブンブンブン!!!

「え?あー、え?」

ブブブブブブンブンブン!!!

プツンッ…。

 

ちょうど駐車場の入口と出口のはざまに挟まれている私。

四方を囲まれる形になり、なんだかその状況に頭がついていかず、気づくと笑っていた。

 

「はははッ!なんだこの状況!ブログを書くのに最高のネタじゃないか!」

ってね。

 

暫くするとその暴走族は轟音を響かせ去って行った。

 

また、静寂が訪れ、冷静になり、頼れる友人に連絡しました。

 

その時、心から感じました。

 

保険に入っていて良かった。

ありがとう、オーダー保険

しょうたろう

休日にも関わらず、しょうたろうさんの迅速な対応により、ロードサービスをすぐ手配して頂き、安心。

いつもありがとうございます。

 

40~50分でレッカーが来てくれると聞き、安心してトイレにも行き、

車に戻って、なんとなくキーを回すと

 

グググググブォォォンッ!!!

ヴォヴォンッ!!

 

 

 

 

 

 

か、かかった。

 

 

 

そんなわけで、すぐさまロードサービスはキャンセルし、

 

登山してる時間は無くなったので

 

ゴンドラに飛び乗り042

一瞬で頂上に到達したよ

 

 

っていう顔が

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これです。

 

それから、無事、かえってこれました。

 

 

こんなに長く書いた結果。

 

この話、文章にするとそんなに面白くねーな。

 

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おあとがよろしいようで。

 

ごきげんよう。